【日射環境】太陽エネルギーの利用 ~住宅における環境配慮~

 太陽エネルギーの利用方法

皆さんは住宅における環境保全・環境配慮といえば何が思い浮かびますか?

水を出しっぱなしにしないようにするなどの「節水」や、冷房暖房の使用を控えるといった「節電」など様々な方法があると思います。

今回は持続可能なエネルギーの利用として「太陽エネルギーの利用」について考えていきたいと思います。

太陽エネルギーを利用する方法として大きく2つあります。

1つ目は太陽光を利用した「太陽光発電」です。
多くの人は太陽エネルギーの利用といえば、”ソーラーパネルによる太陽光発電”が思い浮かぶと思います。

2つめは太陽熱を利用した「太陽熱利用」です
こちらはあまり聞きなじみがないかもしれませんね。

早速それぞれの方法について詳しく見ていきましょう!!

 太陽光発電

太陽光発電は日本でもかなり普及してきたように感じられます。

しかし、以前は太陽光パネルの設置に国や自治体からの補助金がありましたが現在ではなくなってしまいました。

また、発電したが余ってしまった電力を国に買ってもらうことができていました。

しかも、売却価格が普段買う価格の約2倍でした。

しかしそれはもう昔の話で現在では売却価格は買う値段とほぼ変わらなくなってしまいました。

現在では設置して元を取ることがなかなか難しくなってしまいました。

しかし依然として持続可能なエネルギーとして注目はあり、これからのさらなる進化に期待したいです。

それでは太陽光発電の仕組みについて簡単に解説していきます。

太陽光発電は、シリコンなどの半導体が使われており、日射の中にある特定の電磁波を直流電力に変換します。
そして直流電力を交流電力に変換し一般家電製品などに使われていくのです。

皆さん照明など家電製品は毎日使っていますよね。

当たり前のことですが、電力は年中需要があります

一見太陽光発電はその需要にしっかりはまってとても効率の良いものに思えます。

しかし現在の技術では太陽光パネルによる発電は、全太陽エネルギーの約5~18%程しか電力に変換することができません

市販品ではせいぜい15%程しか変換することができません。

これはイメージしていた数値よりもだいぶ下回っていると思います。

全太陽光エネルギーの5分の1程しか利用することができないのです。

なぜこのように変換効率が低いのでしょうか?

まず前提として太陽が放つ日射には様々な波長の電磁波があります。

実は太陽光パネルは太陽から放たれるすべての電磁波を利用することができないのです

太陽光パネルは製品ごとによって変換可能な波長の長さの電磁波が決まっています。

つまりこの太陽パネルはこの電磁波にしか対応していなくて、こっちの太陽光パネルはこの電磁波しか変換できないというわけです。

そのため変換効率が低くなるんです。

それでは、少しでも効率を上げるために太陽光パネルの設置はどのようにするのが理想なのでしょう。

皆さん知っている通り太陽光パネルは住宅の屋根に設置するのが主流です

太陽光パネルは年間を通じて最大の日射を得られるように設置するのが望ましいです

では望ましい設置角度とはどのくらいなのでしょうか。

結論として、望ましい設置角度は北緯に等しいです。

例えば北海道は北緯約42度ですので太陽光パネルの設置角度は42°の傾斜角度となります。

 太陽熱利用

あまり住宅における太陽熱の利用はイメージしたことが無いと思います。

でも実は住宅レベルでは太陽光発電よりも個人的には注目したいものです。

ではいったい住宅での太陽熱の利用とは何でしょう?

それは太陽熱集熱器です。これは太陽光パネルと同じように屋根に設置するものです。

この太陽熱集熱器によって得られた熱はお風呂の湯はりやキッチンの給湯や床暖などに利用されます。

太陽熱利用は太陽光発電とは違い、吸収できる電磁波は限られておらず集熱器によって全太陽エネルギーの約40~70%も利用できるのです。

かなり効率がいいですね。

給湯飲みの利用であれば約4㎡の集熱器と200ℓのタンクといった小規模のシステムで年間の給湯量の約40%も太陽エネルギーで賄うことができるのです。

とても良い製品だと思いませんか。

しかしまだ日本では普及しておらずもったいないなと感じます。

ちなみにヨーロッパなどでは既に普及しています。

もし、今後一軒家を建てようと考えている方は検討してみてください!!